きょうは11月19日です。10月22日を最後にブログをお休みしてしまい申し訳ありませんでした。
秋の行事がいろいろあって、ブログを発信できませんでした。
●10月29日(木)、この日、森林総合研究所の井上真理子さんが当館に来てくださいました。井上さんは我が国で数少ない森林教育の研究者で、当館の「林業教育資料」を林業遺産に申請する際に、その推薦者になっていただき、申請書の作成に甚大なお力をいただいた方です。
久しぶりに当館を再訪され、時間をかけて展示物を熱心にご覧いただきました。当館が誇る林業関係の教科書には以前から関心をお持ちで、今回も数点の戦後すぐのころの教科書を研究のためお貸ししました。当館の資料が役にたつということは嬉しいことです。
秋の素晴らしい晴天でしたので、地蔵峠からの御嶽山を眺めていただき、その足で「木曽馬の里」も訪れて、のんびりと草を食む木曽馬を愛でていただきました。
●11月6日(金)、この日は北里大学の学生 I 君が、「学芸員」の資格取得のための【博物館学実習】の単位取得のため来館されました。メインは木曽町の「御料館」で実習を行っていたのですが、当館の林業にかかわる珍しい資料の見学と、収蔵資料の保存のためのいくつかの試みを体験してもらいました。私自身の学芸員資格の実習の頃を思い出し、これからの一層の勉学を期待して準備をしました。
●11月13日(金)、毎週のように続く行事の最後に、当館を会場にして木曽町公民館の「木曽学講座」が開催されました。テーマは「江戸時代の木曽山林業」というもので、当館の山口が講師を担当しました。
このテーマをどう取り上げるかについてはさまざまな切り口があるかと思いますが、私はオーソドックスに「林政史」という視点で、江戸時代の木曽で何がおこなわれたかを明らかにしようと考えました。
具体的には「江戸時代 木曽林政史年表」をA3の用紙1枚にびっしりと書き込み、その年表を読むための用語等を解説した補足資料6ページを添付しました。
250年の歴史を1ページに圧縮する作業には、いささか無理もありましたが、あの時代、尾張藩も必死で木曽のヒノキを守ろうとし、代官の山村氏も関所の運営と木曽山の管理という大仕事を苦労してこなし、その下で木曽谷の住民が貧しさの中で重労働に立ち向かった姿を、少しでも理解してもらえばという気持ちで話をしました。
三十数名の方が参加され、中にはホームページで見つけて名古屋市から参加された方もいて、熱心に勉強されました。関係者の皆様のご苦労に感謝申し上げます。