新型コロナウィルスの第2次感染爆発が危惧される4連休の初日、木曽は朝から弱い雨が降り続いています。
今日のブログは「展示物の紹介(その4)」ということで、収蔵庫に眠っている75年前の木刀をご覧に入れましょう。
昭和20年(1945)秋、敗戦国日本に進駐軍が来て母校にも査察にくるという話が伝わってきて、武器庫にあった三八式歩兵銃をはじめとする兵器類や武道関係の道具を焼却処分することになった。剣道部員であった今井弘幸君(第43回・昭21卒)は、何とも惜しいと思い、誰にも内緒でそっと隠して家に持ち帰り、五十有余年、大事にしまっておいた。
鍔がついている木刀は珍しく、形もよく、柄のところは山林健児の汗と脂がしみ込んで艶が良い。
母校の創立百周年を記念し、歴史の貴重な語り部として大切に保存していただきたいと、母校に返却されたものである。
(今井氏は百周年の記念事業に際して、記念誌の編集に尽力され、この資料館の設立にもご助力をいただいたが、数年前に鬼籍に入られた。)
今井氏の揮毫された資料館の銘板