木曾山林資料館

                   

[この題字は演習林管理棟の入口に掲げてある館銘板の文字から起こしたものである。木曽町開田高原在住の椙本清美氏の揮毫による。]

木曾山林資料館2014.5.24OPEN

TEL.0264-22-2007 

〒397-8567 長野県木曽郡木曽町新開4236 木曽青峰高校新開キャンパス内

展示物の紹介(その6) 写真集『山の歳月』

展示物の紹介(その6) 写真集『山の歳月』

  いよいよ真夏の陽射しが容赦なく降りそそいでいます。
 きょうは、当館の周囲で森林環境科の生徒がフォークリフトの運転資格を取得するための特訓をしています。その機械音に負けじとミンミンゼミも切れ目なく泣き続けています。

 さて、きょうのブログは木曽山林学校OB生の著作物を紹介しようと思います。
 第二展示室にOBの著作物コーナーがあって、そこに4・50冊くらいの本が展示されています。歌集や自分史・闘病記・研究論文・海外での活躍を報告するもの等々、内容は実に多彩ですが、その中から著者から直接寄贈を受けた1冊の写真集『山の歳月』を紹介します。

 著者は岡村誼(よしみ)さん。岐阜県古川町(現・飛騨市)の出身で山林学校を昭和17年(1942)12月に繰り上げ卒業して地元の古川営林署に就職。20年3月に召集されて渡満したが終戦で捕虜となりシベリアに抑留されましたが、24年にようやく帰国し、名古屋営林局に復帰しました。林野の役人としては珍しく26年の長きにわたって広報部に配属となり、名古屋営林局報『みやま』の記者並びに編集者として職を全うしました。

 この写真集は名古屋局の管内を足しげく取材したときの写真を、退職後に一冊の本としてまとめたもので、戦後の国有林の変貌する姿を見事にとらえています。とりわけ現場で働いている人たちの豊かな表情をとらえているのが素晴らしいのです。
 是非、ご来館いただいてじっくりと写真集を味わっていただければと思います。

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